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オンライン辞書,Dictionary


No.143
作文
2020.5.20
出身: 中国
居住: 中国
20代 男性
ログイン名: 唐钺波
タイトル:「オレ」の物語
  どうすれば最初の授業で日本語の先生に名前を覚えられるか。
 私は日本語を習い始めたのは大学の時だった。しかし、その前も日本のアニメとか映画とか見たことがある。最初の授業では、先生から自分の名前の日本語発音を教えられ、自己紹介をやってさせた。アニメの中で、主人公たちは自分のことを言うときいつも「オレ」を使うから、私もそのとき思わずに「俺はXXXです。どうぞよろしくお願いします。」と言った。その「オレ」が口に出された瞬間、先生は仰天した。
 「なぜ、オレを使ったのか。」
 だって、アニメの中で、男の子たちはみんなそう言うのだよと、もちろん中国語で解釈した。先生は聞いて、口もとに笑いを浮かべた。
 「では、ワタシ、オレ、ボクとアタシの使い分け、今ここで教えてやろう。」
 その後、「オレ」は一般に日本男子高生の強がりの自称だということが分かった。大学生としての自分は、「オレ」を使ったのは、ちょっと不良な気がした。まじに中国語の「老子」や「爷」のように、品が悪い言葉である。初見の先生になかなか真面目な表情で「オレはXXXです」を言ったで、その名前はすぐ先生に覚えられた。
 そのことのおかげで、言葉の繊細さがわかった。外国語を習う時、または外国語を話す時、言葉はインフォメーションを伝えるものだけではなく、同時に、感情と曖昧さも伝えるものである。私たち語学科の学生は、言葉の意味より、言葉の曖昧さを注意すべきだと思う。だから、言葉遣いに悩み時、私はいつもとっくりと調べてから言う。二度と名前を覚えられたくないから。
 
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