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オンライン辞書,Dictionary


No.26
作文
2020年4月21日
出身: 日本
居住: オーストラリア
10代 女性
ログイン名: himayasa
タイトル:失敗から学んだこと
  英語と違い、日本語では言葉遣いによって話し相手との人間関係がすぐに分かる。つまり、相手に対する自分の立ち位置を把握してから使う言葉や呼び方、終助詞などを決めるべきだ。

7年目のオーストラリア生活。この国で日本語を話すのは家のみ。だが日常会話は楽なもので、相手に伝えたい事が言葉に表される前に通じてしまう。ましてや家族は英語も理解する為、二か国語が常に混在している。

使い慣れない言葉やフレーズの意味を両親に聞いたり、訂正されながらも日本語だけでの会話も問題ないと信じていた。しかし、ある日動揺した。それは私の携帯を契約している日本人向けの電話会社に電話をした時だ。今までは全て親任せだった私も良い機会と勇気を絞って電話を掛けた。緊張のあまり、話した内容は全く記憶にないが、電話を終えた後、母に「敬語を使う時に…さと言うのはおかしい」と指摘された。私は言葉が出るのに時間がかかるため、一文の中に「さ」をたくさん入れていた事に後々気づいた。例えば、「最近さ、流行ってるさ、あの赤い箱のさ、」というように。初対面、しかも年上の方に向かって「さ」を使い続けてしまっていたのだ。

それ以来、私は家庭内の会話であっても「…さ」を使わないように意識している。今後、母国語である日本語を様々な場面で的確に使い分けられるように心掛け、今回の失敗を活かしていきたい。
 
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