選択した文章の本文です。

オンライン辞書,Dictionary


No.40
作文
2022-04-26
出身: 日本語以外
居住: オーストラリア・メルボルン
 
ログイン名: sakubun
タイトル:部活での言葉遣い
  僕は中学の時、田舎っぽい小さな町での公立中学校に通うことになったため、学校での唯一の外国人生徒になってしまった。日本語の上達とともに、言葉遣いに困ってしまう場面にいくつか遭った。

部活は野球部でした。部内では上下関係をあまり気にせずに同級生や先輩たちとみんな仲良く付き合った。一年生の時は何気なく過ごしてきたが、ニ年生になった途端、初めて後輩の口から「先輩、トンボをお借りしてもいいですか」と聞いたとき、正直僕は驚いた。ほかの二年生の部員にもそうだった。なぜなら、今までの自分はほかの部員とは「借りていっすか」のような、距離感があまり感じられないくだけた言葉の言い方でやりとりしてきたが、いきなり敬語で話しかけられて違和感がしたからだ。相手が敬語を使ってしまうと、二人の間に見えない距離が自然に広がっていくような気がして、なかなか後輩たちともっと仲良くすることができなかった。そのうち敬語によって話がうまく進まず、後輩たちとの分断が生じたことに気づいた僕は後輩たちに敬語を使わないように頼んだ。そのあと、後輩たちとため口で話し合って、いまでもいい友達にった。あとで振り返ってみると、きっと敬語を使うことで、「この先輩は話しかけにくいな」と思っただろうと思う。

このように、お互いの関係をもっと進ませていきたいと思ったらやはりお互いに言葉遣いについてよく話し合って、敬語からタメ口への転換を円滑に行う必要があると思う。
 
【コメントを書く】